Ex002 号外 おまけの算数パズル(2)

今日も、おまけの算数パズルです。考え方に、工夫が求められる問題です。

【今日のパズル】(level:Medium)

1の位が「6」である、ある整数があります。

この整数の、1の位にある「6」を取り、残りの数字の前(最上位の桁)に持っ
てきて、新しい整数を作りました。

(たとえば、126なら612に、1236なら6123にしたということです。)

すると、新しくできた整数は、元の整数のちょうど4倍になりました。

さて、元の整数のうち、一番小さい数は、何でしょうか?

【前回のパズルの解答】

(問題)

春男、夏男、秋男3人の友人達が、山登りをしました。

しかし、山頂近くで天候が悪化してきたため、急遽山小屋で一夜を明かすことに
なりました。山小屋には、3人のほかには誰もいませんでした。

山小屋について残りの食料を確認すると、春男がパン5個、夏男がパン3個を持
っていましたが、秋男は何も残っていませんでした。

しかし、だからといって秋男をそのままにはできませんから、春男と夏男のパン
を合わせて、それを3人で均等に分け、秋男が、春男と夏男それぞれにお金で支
払うことにしました。

秋男の所持金はちょうど800円で、パンの大きさはどれも同じだったので、夏
男が早速、

「それなら、春男が500円、僕が300円もらえばいいな」

と言いました。しかし、それを聞いた春男は、

「それはおかしい。夏男には100円もやれば十分だろう。後は僕がもらう」

とすぐさま主張しました。すると、これを聞いた夏男は、

「そんな馬鹿なことがあるか!おまえはなんて強欲なんだ!」

と怒り出しました。今にも殴りかからんばかりの剣幕です。

それを聞いて、まずいと思った秋男は、

「じゃ、間を取って、春男に600円、夏男に200円ということでどう?」

と妥協案を提案しました。

さて、ここで問題です。数学的見地からの一番公平な配分は、春男、夏男、秋男
のうち、誰の提案なのでしょう?

(解答)

 春男

(考え方)

春男と夏男のパンは、合わせて8個なので、3人で均等に分けると、それぞれが
2個と3分の2ずつ食べることになる。

すると、春男は5個持っているので、2個と3分の1を秋男にあげ、夏男は3個
持っているので、3分の1個を秋男にあげることになる。

すると、春男は夏男の7倍の量のパンを秋男にあげることになるわけだから、秋
男から受け取るお金も、夏男の7倍でなければならない。

したがって、秋男の800円のうち、700円を春男、100円を夏男が受け取
るのが、一番公平。

春男と夏男がけんかしているからと言って、足して2で割る仲裁案が一番正しい
とは必ずしも言えない、ということですね。

【次回予告】

次回は、10月28日(金)午前6時発行の予定です。

次回も、号外「おまけの算数パズル」で、「号外」としては最終回です。

最終回は、今イギリスやアメリカでも大流行中という噂の、「数独」の問題です。

これは、9×9のマスに、1から9までの数字を、同じ列、同じ行、3×3に仕
切られた同じブロックには、それぞれ重複して入らないように、数字を入れてい
く、一種の虫食い算のような問題です。

ルールをここに正確に書いていると長くなってしまいますので、もしご存じない
ようでしたら、次のサイトでルールや遊び方をご確認ください。

http://www.puzzle.jp/letsplay/play_sudoku-j.html

僕も携帯電話のアプリでときどきやっていますが、これを解いていると、あっと
いう間に時間が経ってしまいます。はまりすぎないように、ご用心。(笑)

【ひと言】

前回の問題は、いかがだったでしょうか?

算数の問題としてみると、どうということのない問題ですが、実社会では、結構
ありがちなシチュエーションではないでしょうか。

で、実社会だと、「足して2で割る」秋男の解決策が、案外取られてしまいがち
なんですよね。でも、こういう問題に関しては、直感で判断せず、きちんと計算
してみることが、重要です。

さて、今日の問題は、前回の問題とは違って、純粋な算数の問題です。エクセル
を使って力ずくで解くこともできますが、紙と鉛筆だけで、エレガントに解くこ
ともできます。

とりあえず答えの出た方は、エレガントな解法を考えてみるのも、おもしろいと
思います。

ではまた。