予定では、次回まで「金利計算」問題とする予定でしたが、思いの外苦手な方が
多いようでしたので、ちょっと計画を変更し、今回を最終回とします。
次回、金利計算のシリーズを出題するときには、言葉の意味の解説も含めて、も
っと基本的なところから始めることにしますね。
でも、今日は一応今シリーズの最終回と言うことで、ちょっと計算が面倒な問題
です。ただ、前々回、前回同様、問題の流れさえ理解できれば、小学校5年生く
らいでも解けるレベルの問題です。がんばってください。
【今日のパズル】(level:Medium)
Cさんは、平成15年3月10日発行の、個人向け国債第1回債を、100万円
分持っています。この国債は、半期に一度、変動金利で利息が支払われます。
この国債のこれまでの利率は、次の通りでした。(ただし、利率は年率です。)
利子支払日 適用利率
H15.9.10 0.09%
H16.3.10 0.23%
H16.9.10 0.51%
H17.3.10 1.08%
H17.9.10 0.48%
H18.3.10 0.57%
(1)Cさんが、平成18年3月10日までこの国債を持っていたとすると、受
け取る利息は、合計いくらになるでしょうか?
(2)Cさんの、国債の運用による手取りベースでの平均年間利回りは、何%に
なるでしょうか?源泉徴収される税金は20%とし、利回りは、%で表示
した時の小数第2位を四捨五入して、小数第1位までお答えください。
解答は、このメルマガの返信に、次の部分をコピー&ペーストして、必要部分を
記入したものを送り返してください。(締切:木曜日午後1時)
なお、返信時にタイトルを変えたり、あるいはメールの新規作成で解答を送られ
る場合には、タイトルに「【かしこい頭】」という言葉を含めてください。
(注:ハンドル名を変えた場合には、以前のハンドル名も書き添えてください。)
—
【ハンドル名】
【パズルの答え】
(1)
(2)
【意見・感想】
—
【前回のパズルの解答】
(問題)
外国のある投資信託に、毎年の配当金は出さず、収益が自動的に投資元本に繰り
入れられて運用され、満期時に一括して元利金が支払われることとなっているも
のがありました。
Bさんは、ある時5千ドルで、この投資信託を購入しました。
そして8年後に満期を迎えたときには、この投資信託は、毎年、信託報酬控除後
で、平均ちょうど6%の複利利回りを上げていました。
(1)Bさんは、満期時に、いくら手にしたでしょうか。なお、投資信託の販売
手数料や税金は、考えないものとし、小数第1位を四捨五入して整数(単
位はドル)でお答えください。
(2)単利の利回りで考えたときには、上の収益は、平均年率何%となるでしょ
うか。%で表示したときの小数第2位を四捨五入して小数第1位までお答
えください。
(解答)
(1)7,969ドル
(2)7.4%
(解き方)
(1)
元本に、1.06の8乗を掛けるだけです。
5000×1.06^8=7,969
(2)
8年間の収益は、
7,969ドル-5,000ドル=2,969ドル
平均すると
2,969÷5,000÷8=7.4%
(補足)
上に示したように、答えを導くための計算式は、とても簡単なんですが、前回同
様、金融の専門用語を散りばめているので、問題の意味を理解するのに苦労され
た方が多かったようですね。「難しい」という感想を、多数いただきました。
なお、問題でわかるように、複利利回りの効果は、年利率が大きいと影響が大き
いですよ。ですから、「収益分配型」と言われる金融商品は、現在人気ですが、
僕はあまりいいものとは思いません。ただ、今の日本のワイド(複利利回りの商
品です)のように、0.1%の利率しかないと、どっちみち効果が薄いですけど。
【正解者数】
読者数 793
解答者数 31
正解者数 23
どうやら「ウィークリーまぐまぐ」でご紹介いただいた影響らしく、さらに読者
数が増えました。
ただ、3連休の影響か、問題がわかりにくかったためか、解答者は少なめでした。
【正解者一覧】
新しい読者の方が増えていますので、このメルマガでの「認定」システムについ
て、改めて説明をしておきます。
パズルに投稿して、正解していただいた方を、一定の基準で「認定」しています。
「認定」には、下から順に、「かしこい人認定」、「ゴールド認定」、「プラチ
ナ認定」の3段階があり、無認定の方々が「一般グループ」、「かしこい人認定」
と「ゴールド認定」を受けられた方々が「認定者グループ」、プラチナ認定を受
けた方々が「プラチナクラブ」に分類され、それぞれのグループ内で競い合って
いただいています。
認定の詳細については、下のURLをご覧ください。
http://fujishima.main.jp/cgi/sitedev/index.php?puzzle#content_1_5
<プラチナクラブ>
09/23 06:07:45 さいのぎ(36)
09/23 06:10:28 しゅう(34)
09/23 06:22:29 ケイワン(29)
09/23 07:33:27 イニシャルK(25)
09/23 09:46:00 mojurin(18)
09/23 17:00:00 藪蘭(18)
ついに、とのさんとともに、あのはるさんにも、土が付いてしまいました。
とのさんは、問題についてのちょっとした勘違い、はるさんは、本当に些細なケ
アレスミスでした。もったいないですね。
これで、さいのぎさんとしゅうさんが、一歩抜け出した感じですね。
<一般グループ>
(正解者)
09/23 08:51 京美人(2)
09/23 12:38 双子星(1)
09/23 16:23 ドナデジ(1)
京美人さんが、2回連続のトップを飾りました。おめでとうございます。
また、このグループでは、正解者が3名のみでしたので、双子星さん、ドナデジ
さんは、初参加でランキング入りです。
<認定者グループ>
(先着5名)
09/23 06:40:44 プニ助(1,3)
09/23 06:58:47 ぢみい(2,3,5)
09/23 07:11:07 ばら(◎)
09/23 07:45:01 サトウアニイ(4)
09/23 07:55:35 hal-9000(5)
(6位~10位)
09/23 08:19:42 サンパウロ 坂本(☆)
09/23 08:51:00 高麗(☆)
09/23 12:36:00 でん子(☆)
09/23 13:55:00 TORA(☆)
09/23 17:19:00 はむはむ(☆)
(11位以下)
09/23 19:51 ann(◎)
09/24 15:28 にく(◎)
09/24 16:52 キムコウ(☆)
09/25 00:35 jax7bl(☆)
認定者グループに上がって間もない、プニ助さんの快進撃が目立ちます。今回も
前回に続いてのランキング入りで、しかもトップ獲得です。
問題を難しいと感じる人が多い分、「早起き競争」にならなくてすんでいるとい
ったところでしょうか。
ただ、その分、プラチナを目指すばらさんにとっては、順位調整をしにくい状況
になっているようで、今回も3位に入ってしまいました。まあしょうがないです
ね。
サトウアニイさんと、hal-9000さんは、初ランキング入りでした。
【次回予告】
次回は、9月30日(金)午前6時発行の予定です。
次回からしばらくの間は、「踏み石パズル」を出題します。
図形系で、以前出題した「方眼移動パズル」に、ちょっと似た傾向のパズルです。
一筆書きの要領で、方眼のすべてのマス目を通るルートを探すパズルなのですが、
ルートの選び方のルールは、次の通りです。
(a)「S」のマスからスタートし、縦か横に1マスずつ進んで、すべてのマス
を必ず一度ずつ通らなければならない。
(b)黒石の上に来たときには、次に隣接したマスのどこでも自由に進める。
(ただし、同じマスは2度通れないので、来た方向に帰ることはできない。)
(c)白石の上に来たときには、そのまま同じ方向に進んで、次のマスに行かな
ければならない(氷の上を滑って次のマスに行ってしまうイメージ)。た
だし、そうして同じ方向に進んだ先のマスもさらに白石だったときには、
その次に進むマスは、自由に決められる(2マス連続では滑らない)。
(d)最後のマスが白石となるときには、滑らずにそこで止まれる状態でなけれ
ばならない。
例を示します。
1 2 3 ┏━┳━┳━┓ ┃●┃○┃○┃A ┣━╋━╋━┫ ┃●┃●┃●┃B ┣━╋━╋━┫ ┃●┃○┃S┃C ┗━┻━┻━┛
上図で、最初Sから上に進み、3Bに来ると、ここは黒石ですから、次は上にも
左にも進めます。しかし、上に進んで3Aに来たときには、ここは白石ですから、
そのまま滑ってさらに上のマスに進まなければなりません。しかし、3Aの上に
はマスがありませんから、この進み方はルール違反です。したがって、3Bから
上のマスへは、進めないことになります。
一方、仮に1Aから右に進んで2Aに来たときには、ここは白石ですから、その
まま滑って3Aのマスに進みます。(なお、滑った2Aのマスも、ルートとして
は「通過」としてカウントします。)
着いた先の3Aのマスも白石ですが、ここには2Aから滑って来たので、今度は
止まることができ、方向を変えて、下の3Bに進むことができます。
このようにして、ルールを守りながら、すべてのマスをちょうど一度ずつ通るルー
トを探す問題です。
ちなみに、上図の正解ルートを示すと、次のようになります。
┏━━━━━┓ ┃┌───┐┃ ┣│╋━╋│┃ ┃│ ←─┘┃ ┣│╋━╋━┫ ┃└───S┃ ┗━┻━┻━┛
ただし、これをエディタで描くのは大変なので、マスを通る順に番号を付した、
次のような書き方で、解答していただきます。
┏━┳━┳━┓ ┃5┃6┃7┃ ┣━╋━╋━┫ ┃4┃9┃8┃ ┣━╋━╋━┫ ┃3┃2┃1┃ ┗━┻━┻━┛
ではお楽しみに。
【ひと言】
金利計算の問題については、あのはるさんやとのさんまで間違えてしまったくら
いですから、相当とっつきにくい問題だったようですね。
正解を見てお分かりのように、問題を解くための式自身は、とても簡単なもので、
計算も、電卓やエクセルを使えば一瞬で求められるので、僕としては簡単な問題
を出題したつもりだったのですが、ちょっと誤算だったようです。
感想の中にも多数ありましたが、この「金利計算」シリーズでは、問題を解き始
める前に、まず言葉の意味を理解し、どういう計算が求められているのかを理解
するまでが、大変だったようですね。
にくさんのご感想では、
前回「算数の問題」というより「社会科の問題」と書いておられましたが
今回はそれプラス「国語力」と「忍耐力」が問われる問題だなぁと
感じました。
最初、問題見たときは何がなんだか訳わからーん!と
すぐに放り投げてしまいましたが
そのままほったらかしにしておくわけにはいかないので
再度チャレンジ。
問題文を我慢強く、じっくり読んだら、あら不思議。
なんてことない、簡単な算数の問題に大変身!
(アクマで私のイメージです)
それでも、複利の場合、計算ミスなど起こしやすいのでじっくり計算。
もちろん電卓を使って。(←あら、これまた誰かに怒られちゃうかしら?)
多分、あってると思うんですけどねー。
近々、本腰入れて、お金の勉強をしたいと思ってる私にとっては
いい予習になります。
とあり、これがまさに僕の期待したことだったのですが、初回からというのは、
ちょっと敷居が高すぎたようです。
しばらく間をおいて、もう少し理解しやすい問題を、練り直してみたいと思いま
す。
それで、本来来週から出題する予定だった「踏み石パズル」を、1回前倒しで、
次回から出題することとしました。
これも、ルールを理解するのに、最初多少手間取るかもしれませんが、ルールが
わかれば、結構おもしろい問題ですよ。
おそらく、6回シリーズくらいになると思います。慣れて行くに連れて、少しず
つ難しい問題にしていきます。
ではまた。