「バル」と「ダ」 ~ その2

(正解)

(1) 容疑者は、無罪
(2) AとBとは、同じ村
(3) AとBの村は、わからないが、Cは北村

(理由)

Cが嘘つきだと仮定する。
すると、Cの最初の答えから、AとBは兄弟であり、この島では家族は必ず同じ村に属するので、ともに正直かともに嘘つき。
ともに正直だとした場合、Bの答えから「バル」は「はい」の意味で、Aの答えから容疑者は無実であることとなる。
また、ともに嘘つきだとした場合、Bの答えから「バル」は「いいえ」の意味となるで、Aの証言は「容疑者は無実ではない」ということを意味しており、これが嘘なので、結局容疑者は無実。
つまり、AとBが同じ村であれば、必ず容疑者は無実でなければならないのだが、これはCの2番目の証言が真実であるということであり、Cが嘘つきだという仮定に矛盾する。
したがって、Cは正直者である北村の者であることが確定する。すると、容疑者が無罪であることも確定する。
Cの最初の証言から、AとBは兄弟ではないが、家族ではなくとも同じ村である可能性はあるので、さらに検討する。
AとBとが別の村に所属する場合、まずAが北(正直)、Bが南(嘘つき)だと仮定する。
するとBの証言から「バル」は「いいえ」という意味で、Aの証言は「容疑者は無実ではない」ということとなるが、これは嘘なので、Aが正直だとする仮定に矛盾する。
また、Aが南(嘘つき)で、Bが北(正直)、だと仮定すると、Bの証言から「バル」は「はい」の意味で、Aの証言は「容疑者は無実である」ということになるが、これは真実なのでAが嘘つきであることと矛盾する。
したがって、AとBとは同じ村でなければならない。なお、最初の検討から、「バル」の意味が「はい」であっても「いいえ」であっても容疑者が無罪であるという事実には矛盾はないので、2人がどちらの村なのかは、わからない。

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「バル」と「ダ」 ~ その2」への回答 1件

  1. 忙しくて手を付けるの忘れてたー。

    このシリーズ、なぜ「バル」と「ダ」だけが外部の人と通じないのか、
    どうしても現実的に考えるとパズル以上に難解な謎となってしまうと
    思いつつ、別に非現実的でも論理に全然支障はないので解きます。
    場合分けで成立するかを確かめていきましょう。

    容疑者が無実の場合、かつAが正直な場合。
    Aは正直なので「バル」は「はい」の意味となり、
    それを証言したBも正直、容疑者の無実を肯定したCも正直。
    同村でも兄弟である必要はないので、矛盾なく成立。

    容疑者が無実の場合、かつAが嘘つきの場合。
    Aは嘘つきなので「バル」は「いいえ」の意味でBも嘘つき。
    容疑者の無実を肯定したCのみが正直となり成立。
    やはりAとBは同村だが兄弟である必要はない。

    容疑者が犯人で、Aが正直なら、
    Aは「いいえ」と言うので「バル」は「いいえ」。
    そのためBは嘘つきで、容疑者が無実と言うCも嘘つき。
    ここで、Aが正直、Bが嘘つきなので、この2人は家族ではないが、
    嘘つきCが「AとBは兄弟ではない」と真実を言ってしまっており
    矛盾してしまうため、これはあり得ない。

    最後に、容疑者が犯人かつAが嘘つきなら、
    容疑者の無実をAが肯定するはずなので「バル」は「はい」。
    Bは正直になり、容疑者の無実を主張するCは嘘つき。
    嘘つきのCが否定しているので、AとBが兄弟となってしまうが、
    やはりAとBは嘘つきと正直なので家族ではなく矛盾となる。

    よって、問題の条件が成立するのは容疑者が無実の場合。
    当てはまる事例2つを見ると、AとBは必ず同村。
    2人がどちらの村かはわからないが、Cは正直で確定する。

    【A】
    (1) 容疑者は無罪
    (2) AとBは、同じ村の人
    (3) Cは正直なので北村、AとBはどちらかわからない