ミラーハウス、スーパーミラーハウス補足説明

【ミラーハウス】

 <基本ルール>

図のすべてのマスに、人形または両面鏡のいずれかを配置して、数字の位置から見える人形の個数が、その数字と一致するようにします。

(注意)

  1. すべてのマスに、必ず人形か鏡のどちらかを置かなければなりません。
  2. 鏡に映って別の角度から同じ人形が見える場合は、「2」として数えます。

(問題) 2006年2月17日出題

  4 4
 ┏━┳━┳━┓
4┃ ┃ ┃ ┃
 ┣━╋━╋━┫
4┃ ┃ ┃ ┃
 ┣━╋━╋━┫
 ┃ ┃ ┃ ┃1
 ┗━┻━┻━┛

(解答)

  4 4
 ┏━┳━┳━┓
4┃○┃○┃\┃
 ┣━╋━╋━┫
4┃○┃○┃/┃
 ┣━╋━╋━┫
 ┃\┃/┃○┃1
 ┗━┻━┻━┛

(補足)

まず、当然の前提として、グリッドの縦や横の「壁」は、実際には「ガラス」になっていて、それを通して隣の部屋を見ることができます。

また、「\」や「/」の両面鏡は、テキスト文字での表現の都合上、部屋の途中で切れていますが、本来は、部屋の端から端まで、天井から床までいっぱいの大きさで置かれており、その「隙間」から隣の部屋を見ることは、できないというのが前提です。

そして、人形はそれぞれ大きさが異なっており、たとえ一直線上に並んでいても、前にある人形が視界を遮って、後ろの人形を隠してしまうことはないというのも、この問題での重要な前提です。

以上を踏まえて、上記の問題を検証します。

以下、矢印の方向に(本当はその逆向きにですが)光の進む方向をたどり、その経路上にいくつ人形があるかを確認します。

a.左上の「4」

 ┏─┳─┳─┓
4→○→○→\│
 ┣─╋─╋↓┫
 ←○←○←/│
 ┣─╋─╋─┫
 │\│/│○│
 ┗─┻─┻─┛

b.左中の「4」

 ┏─┳─┳─┓
 ←○←○←\│
 ┣─╋─╋↑┫
4→○→○→/│
 ┣─╋─╋─┫
 │\│/│○│
 ┗─┻─┻─┛

c.上左の「4」

  4
 ┏↓┳↑┳─┓
 │○│○│\│
 ┣↓╋↑╋─┫
 │○│○│/│
 ┣↓╋↑╋─┫
 │\→/│○│1
 ┗─┻─┻─┛

d.上中の「4」

    4
 ┏↑┳↓┳─┓
 │○│○│\│
 ┣↑╋↓╋─┫
 │○│○│/│
 ┣↑╋↓╋─┫
 │\←/│○│1
 ┗─┻─┻─┛

e.右下の「1」

 ┏━┳━┳━┓
 ┃○┃○┃\┃
 ┣━╋━╋━┫
 ┃○┃○┃/┃
 ┣━╋━╋━┫
 ┃\┃/←○←1
 ┗━┻↓┻━┛

すなわち、数字のある場所からスタートして、グリッド内をまっすぐ、あるいは90度曲がりながら進み、ハウスの外に出たところで経路が終わること、そして、その経路上で、何回「○」を通過したかを数え、それをスタート位置の数に一致させる問題だということです。

 

【右左折スーパーミラーハウス】

<追加ルール>

「右左折スーパーミラーハウス」でも、ヒント数字の位置からスタートしてボードの中に入り、人形の数をカウントしながら進み、ボードの外に出た時点での通った人形の累計数を数えるという点では、通常の「ミラーハウス」と変わりません。

ただし、「ミラーハウス」では人形は「○」のみで、通るたびに必ず「1」だけ増えたのですが、「スーパーミラーハウス」では人形として「◎」が加わり、これは通るたびに「2」ずつ人形の累計数が増えます

また、進み方は、人形のあるマスでは直進、「\」「/」のマスではこれを斜めに置かれた鏡に見立てて直角に進行方向を変えるという点は、通常のミラーハウスと変わりませんが、そこに「左」「右」の「特殊鏡」が加わります。この「左」「右」の記号の置かれたマスでは、それまで進んできた方向に対して「左」または「右」の向きに進行方向が変わります。ちなみに、この「左」「右」は、あくまで「ボードの中を進む光のそれまでの進行方向」に対するものであり、ボード自体の上下左右とは関係ありません。実際の問題で、確認します。

 

(問題) 2018年9月14日出題

   ┏━┳━┳━┓
  0┃ ┃ ┃ ┃0
   ┣━╋━╋━┫
  5┃ ┃ ┃ ┃
   ┗━┻━┻━┛
    2   4

(正解)

   ┏━┳━┳━┓
  0┃左┃○┃\┃0
   ┣━╋━╋━┫
  5┃◎┃◎┃○┃
   ┗━┻━┻━┛
    2   4

(検証)

   ┏━┳━┳━┓
  0┃左┃○┃\┃0
   ┣━╋━╋━┫
  5→◎→◎→○→
   ┗━┻━┻━┛
    2   4

「5」…◎+◎+○=5

   ┏━┳━┳━┓
  0←左┃○┃\┃0
   ┣↑╋━╋━┫
  5┃◎┃◎┃○┃
   ┗↑┻━┻━┛
    2   4

「2」…◎=2

   ┏━┳━┳━┓
  0┃左←○←\┃0
   ┣↓╋━╋↑┫
  5┃◎┃◎┃○┃
   ┗↓┻━┻↑┛
    2   4

「4」…○+○+◎

   ┏↑┳━┳↑┓
  0→左┃○┃\←0
   ┣━╋━╋━┫
  5┃◎┃◎┃○┃
   ┗━┻━┻━┛
    2   4

したがって、ルール通りに進んだ際、すべてのヒント数字が人形の累計数と一致しています。

なお、ヒントの書かれていない場所でも、そこから見た場合の人形の累計数というものは当然あり、

   2 3 0
   ┏━┳━┳━┓
  0┃左┃○┃\┃0
   ┣━╋━╋━┫
  5┃◎┃◎┃○┃5
   ┗━┻━┻━┛
    2 3 4

となります。

ちなみに、人形のマスは進み方によってはボードの外に出るまでに2回通ることもあり、その場合には重複してカウントするのも、通常のミラーハウスと同様です。例えば下図のような場合、

   4
  ┏↓┳━┓
  ←◎←\┃
  ┣↓╋↑┫
  ┃左→左┃
  ┗━┻━┛

と進みますから、「◎」を2回通るので 2+2=4 となります。